はてなブックマークに毎日記事をためることばかりして、中々記事にできなくてすみません。
戻り梅雨で私の住んでる地方は随分涼しく(但し、湿度はすごいことに)なっておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
この異常気象っぷりと言ったらありませんね。海外ではあちこちで干ばつが起きています。長いですよ。約3000字。
まず、以前の記事でも言及しましたが、5月のなかばごろにはインドで40℃台の熱波が起き、小麦の収穫に影響しました。
2022年5月18日の記事↓
ウクライナ危機に“熱波”も…「小麦不足」加速の恐れ / Twitter
(7/14現在では熱波は少し落ち着いたようで、30℃台になっているようですが……↓
ニューデリー(インド)の天気 - 日本気象協会 tenki.jp)
(2022年5月25日 11:28 有料会員限定記事(会員登録すれば月10本まで無料です。)
2大貯水池の水位が記録的水準に低下している。政府は7州の水と電力の供給を守るため、前例のない対応を余儀なくされている。
すでに深刻な水不足に悩まされている何百万人もの米国民が、今度は停電の可能性に直面している。
[FT]米南西部で大規模な干ばつ 7州で水不足や停電も 2022年5月25日 11:28
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB250SZ0V20C22A5000000/
とのことです。
ひと月後の6月25日のギズモードの記事を見る限り、状況は改善されていないようです。
2022.06.25 16:00
これによると、南西部の水がめであるミード湖が、建設されたときと同じレベルまで水位が下がってしまったそうです。過去1200年で最悪の干ばつだそうです。
深刻度の違いはあるものの、米本土の広い範囲が干ばつ状態にあり、その影響は数百万人に及んでいます。米海洋大気庁(NOAA)が3年連続で秋を迎える可能性が高いと予想しているラニーニャ現象に加え、気候変動の影響で激甚化している厳しい干ばつはまだまだ終わりそうにありません。
メガ干ばつで米南西部の貯水湖が電力と水を供給できなくなる日がくるかも 2022.06.25 16:00
https://www.gizmodo.jp/2022/06/lake-mead-dead-pool-drought.html
ヨーロッパでも南欧の干ばつが深刻です。以前の記事でフランスの干ばつに触れましたが、イタリアでもひどいもので、北部で非常事態宣言が出ています。
2022年7月5日 の記事
この記事によれば、干ばつによって、イタリアの農作物の3割以上が脅かされているとのことです。そればかりか、いくつかの自治体では水を配給制にすると発表しているとか……。
7月15日にもっと詳しい記事が出ました。↓
これによると、問題はどうも今年だけに限らないような状況が見えてきます。
AP通信によると、イタリアは1921〜1950年と比較して、1991〜2020年に5分の1近くの水供給を失っていることが最新の政府調査で明らかになった、とパトゥアネッリ農相はイタリア代議院で説明した。
このデータは、イタリアが今後数十年の間に利用可能な水源を最大40%失う可能性があることを示唆している。パトゥアネッリ農相は「ゆっくりと、しかし絶え間なく水を浪費している」と表現した。
イタリアで歴史的な干ばつ トマトやオリーブオイルなど農産物の3分の1が危機的状況 2022/07/15 11:30https://forbesjapan.com/articles/detail/48928?internal=top_firstview_04
さらに、水源を失いつつあるだけでなく、水道インフラが貧弱なため、飲料水が古いパイプによって42%も失われているというショッキングなデータもあるそうです。水道の老朽化に関しては、日本も他人事ではない気がします。
話を西欧全体に広げると、7月11日には西欧諸国に熱波の予報が出され、涼しいはずの英国で40度越えの予想もされているそうです。
www.cnn.co.jp2022.07.13 Wed posted at 12:31 JST
ひるがえって日本です。下記の記事を書いたときには、肥料の高騰は考えてましたが、干ばつに関してはなんとなく「日本は大丈夫だろう。海に囲まれてるし、梅雨と台風あるし」と思ってました。
それが、まさかのカラ梅雨。この前台風が来て、そして今また、戻り梅雨っぽい天候になったので、一息付けたところもあるかも知れませんが、まだ貯水率が予断を許さないところもあるようです。
取水制限の記事をひとつひとつ上げていくと長くなってしまうので上げませんが、西日本で特に取水制限が行われているようです。今の雨(7月15日現在)がどれくらい功を奏すのか分かりませんが……。
6月末頃の猛暑は、ひどいものでした。
コメの生育が脅かされ……(6月30日の記事)
サツマイモの根が土中で腐り……(7月2日の記事)
スイカが破裂し……(7月1日の記事)
南国原産のはずのパッションフルーツまでが音を上げました。(7月2日の記事)
その他、サクランボなどの果実、ほうれん草などの野菜も暑さの被害を受けました。(7月8日の記事)
日本の主要な穀物であるコメへの最終的な影響はこれから分かってくるのでしょうが、どうか悪影響が少なくて済みますように……
この記事を書いている時点(7月15日)で、西日本から東北にかけて強雨が予報されていますが、めぐみの方が多い雨でありますように。
2022/07/15 16:17 ウェザーニュースの記事
こうした水不足と、ウクライナ侵攻によるエネルギー調達の困難の重複による諸問題をプレジデントが挙げています。(7月11日の記事)
これによると水不足は単なる農業用水、生活用水、飲料水の不足という問題だけでなく、工業用水の不足による各種産業への悪影響という問題の可能性もはらむそうです。
製造過程で「超純水」という純度の高い水を大量に必要とする台湾の半導体産業、物流に重要な(アメリカの輸出する穀物の約49%が通過する)ミシシッピ川の水位低下によるはしけ船の稼働率低下、同じく水位が下がることによる水力発電による電力低下(ノルウェー)、破砕用水を必要とする銅鉱山などです。
そのため、内需が弱く輸入頼みの我が国において、企業業績の悪化が懸念されると締めくくっています。
以上、現状をお伝えする記事を並べただけで、特に解決策も対処方も挙げられませんが、水を大事に使いましょうという月並みな言葉で締めくくります。
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